算数苦手克服シリーズ④
- akira/中学受験Walker

- 2025年6月1日
- 読了時間: 7分
首都圏で中学受験塾の教室運営をしておりますakiraです。
「算数が苦手かも…」と思ったとき、家庭でできることは?
そんなお悩みにこたえる、4回完結の算数学習サポート連載です。
中学受験を目指すご家庭にとって、4年生〜5年生前半は「算数が好きになるか、嫌いになるか」の分かれ道。この時期に「つまずきをどう乗り越えるか」で、後半の伸びが大きく変わります。
この連載では――
「計算が遅い」「ミスが多い」子への具体的な声かけや習慣づくり
「宿題の取り組み方」「ノートの使い方」など、家庭学習で意識すべきポイント
「テストの活用法」や「ケアレスミス対策」など、1点を拾う工夫
といったテーマを、すぐに実践できるアドバイスとともに紹介していきます。
「得意じゃなくてもいい。でも、できる気がする」――その一歩を、家庭から。
今回は全4回の最終回、ぜひお付き合いください。
第4回
「直しはやってるけど…」を卒業しよう!
――テスト直しを“武器”に変える具体ステップ
「テスト直し、がんばってるはずなのにまた同じミスをしてしまう…」「直しノートを作ってるけど、結局見返してないかも…」そんな保護者の悩み、よく聞きます。
でも安心してください。ほんの少しの工夫と視点の変化で、テスト直しは“最強の学習時間”になります。
今回は、子どもが自信をつけ、成績につなげていくための「ミスを資産に変える直し方」を徹底解説します!
■ テスト直しで得られる「3つの力」
まずは、テスト直しが持つ本来のパワーを確認しましょう。
ミスの傾向がわかる(=自己分析力)
正しい解法を再構成できる(=理解の再設計)
「できた!」を積み重ねる(=成功体験)
これらを“意識してやる”だけで、1回のテストが一気に濃い学習材料になります。
■ Step1:直す問題は「絞る」のが正解!
全部の問題を直す必要はありません。むしろ、それは“効率が悪い”やり方です。
こんな基準で選ぼう!
状態 | 対象 |
基礎クラス | 正答率50%以上の問題 |
応用クラス | 正答率30%以上の問題 |
共通 | カンで正解した問題/独自のやり方で正解した問題 |
「ケアレスミスだけど…」と放置せず、“見直せば取れる問題”にこそ価値があります。
■ Step2:まずは“何も見ずに”再チャレンジ!
これは鉄則です。
解説を見る前に、必ず「もう一度自力で解く」!
これだけで、
単なる読み間違いだったのか?
考え方がズレていたのか?
計算力の問題だったのか?
が、はっきりします。
どうしても無理なら解説を読んで、ノートを閉じて再トライ!「写すだけ」では何も残りません。
■ Step3:「リベンジノート」を作ろう!
ここで登場するのが、最強アイテム**“リベンジノート”**です。
基本の作り方:
間違えた問題をコピー or 切り貼り
解答・解説も裏に貼る(セット保存)
テスト名・日付・問題番号・正答率を書く
問題ごとに通し番号をふって管理
おすすめアイテム:
A4ノート or ルーズリーフ
スティックのり(テープのりでもOK)
付箋(進捗メモや印づけに)
「作って終わり」ではなく、“使い倒す”ことが目的です!
■ Step4:「信号マーク」で整理しよう!
ノートやテスト用紙に、色分けマークを入れておくと、後で見直しやすくなります。
色 | 意味 |
青 | テスト直し済み |
黄 | 解説を見ても不明 → 質問対象 |
桃 | 再チャレンジでもできず →要反復! |
フリクションマーカーやカラーペン、丸シールなどでOK。
■ Step5:範囲なしテストや講習前に“再アタック”!
テスト直しで終わりにせず、別のタイミングでもう一度解くことで定着率が跳ね上がります。
おすすめは…
範囲のないテストの週に、過去の直しを1問だけやる
講習(春・夏・冬)のタイミングで桃色マークだけ集中対策
“完全に理解できているか”を確かめるなら、「時間を空けて解く」のが最強です。
■ Step6:「中テスト」で本当に理解できたかチェック!
ある保護者が実践していた方法、それが“中テスト”。
やり方はカンタン:
リベンジノートからランダムに4問選ぶ
時間をはかって解く(50分〜60分)
自分で採点!得点や感想も記録
これが、“見たことあるけどできなかった”問題を“自分の武器”に変える最短ルートなんです!
■ 「時間がないご家庭」へのアドバイス
毎回完璧にやろうとしなくて大丈夫。1回のテストで直すのは“1問でもOK”です。
「親子で1問だけ一緒に考える」
「1枚だけコピーして貼る」
「直しだけでも見て、感想を伝える」
この“小さなリベンジ”の積み重ねが、子どもの“次こそやってやるぞ!”につながります。
■ 声かけが、子どもを伸ばす“スイッチ”になる!
最後に、最も見えにくく、でも最も効果の大きい支援。それが、**「家庭での声かけ」**です。
結果じゃなく「プロセス」をほめる!
たとえば…
「計算ミスが1つ減ったね!」
「前よりもていねいに書けてるよ!」
「昨日より速く終わったね!」
結果(点数)だけでなく、“努力の過程”に注目した声かけが、子どもの“やる気スイッチ”を確実に押します。
「がんばれ」より「応援してるよ」
「がんばれ」は励ましに見えて、プレッシャーに聞こえることも。その代わりに、
「見てるよ」
「応援してるよ」
「ここまで続けてるの、すごいね」
といった“信じて任せる”言葉が、子どもを支えます。
毎日の「ふり返りトーク」で習慣化を!
勉強後やテスト後に…
「今日はどこがうまくいった?」
「どこが難しかった?」
「どうやって解いたの?」
と問いかけてみましょう。
「できた・できなかった」よりも、“自分の言葉でふり返る”ことで、学習が深まります。
日常で使える「声かけ例」10選
シーン | 声かけ例 |
宿題に取り組むとき | 「今日はどこからやる? 自分で決めてみようか」 |
うまくいかなかったとき | 「ここ、前より早くできてたよ。すごい進歩だね」 |
ケアレスミスが多いとき | 「どこでまちがえたか、一緒に探してみよう」 |
やる気が出ないとき | 「じゃあ今日は“3問だけチャレンジ”してみようか」 |
テスト前 | 「今の力を出し切れれば、それで大成功だよ」 |
テスト後 | 「点数より、“これが分かった”っていう発見あった?」 |
模試の判定が悪かったとき | 「どこに伸びしろがあるかっていう“ヒント”かもね」 |
学校選びを話すとき | 「〇〇みたいな学校どう? 楽しそうだね」 |
成長を感じたとき | 「前はあきらめてた問題、今回はがんばってたね」 |
子どもが相談してきたとき | 「話してくれてありがとう。いっしょに考えようか」 |
ありがちなNG → 前向きなOKへの置きかえ表
シーン | NG声かけ | → | OK声かけ | ポイント |
勉強前の 空気づくり | 「はぁ…今日もやること多いね…」 | → | 「一緒に乗り切ろう。今日は何から始める?」 | 親の雰囲気はそのまま子どもに伝染。明るさを意識。 |
ミスをしたとき | 「なんでこんなミスするの?」 | → | 「あ、ここちょっと惜しかったね。一緒に見直してみよう」 | 責めるより“惜しい”と伝えるだけで前向きに。 |
比較されたとき | 「○○くんはもっとできてるのに」 | → | 「あなたのがんばり方、見てるよ」 | 他人と比べるより“本人の成長”を評価。 |
結果だけに注目 | 「たったこれだけ?」 | → | 「ここはしっかりできてるね。あとはどうすればもっとよくなるかな?」 | 成果+改善点を一緒に考える。 |
勉強後 | 「ちゃんとやったの?」 | → | 「今日も机に向かってえらかったね」 | 信頼していることを伝えると、やる気も育ちます。 |
模試の結果で落ち込んでいるとき | 「これじゃダメでしょ」 | → | 「この結果、次にどう生かせるか考えてみよう」 | 結果は“スタートライン”。未来志向で声をかける。 |
ポイントまとめ
✖:責める・急かす・比べる・あきらめる口調
◎:認める・寄り添う・励ます・問いかける口調
「今日も見てるよ」「がんばり、ちゃんと伝わってるよ」そんな一言が、毎日の“やる気の種”になります。
■ まとめ:テスト直し=ミスを宝に変える技術!
直す問題は“絞る”!全部やらなくていい
解説より前に、まずは“自力再チャレンジ”
リベンジノートを「作って→使う」が最強
信号マークで“復習の優先度”を見える化
テストの週や講習で“再アタック”を習慣に!
中テストで「理解したつもり」を洗い出そう!
明日からやることリスト:
間違えた問題に“色分けマーク”をつけて管理
テスト名・日付・正答率・通し番号をノートに記録
解説を見る前に、まずは“もう一度解く”
講習前・模試前に「桃色マーク」だけでも再チャレンジ
“中テスト”を月1回やってみる(4問でOK!)






