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【後編】併願にまつわる“すべらない話”⑤〜⑦ ~親の期待と子の気持ち、そのズレをどう埋める?~

こんにちは、akiraです。

前回の【前編①〜④】では、「募集要項チェック」「HP活用法」「過去問ランキングの読み解き方」「合格1校の重み」など、併願戦略の基本となる視点をお届けしました。

今回は、さらに踏み込んで――

  • つい親がかけてしまう“我が子補正”

  • 過去問での「年度格差」問題

  • 子どもの志望校はどこでどう変わるのか?

といった、「あるある」だけど見落としがちなリアルな話を、エピソードとともにお伝えしていきます。


⑤ 併願で一番難しいのは「我が子補正」!

併願を考えるとき、最も慎重に扱いたいのが「我が子補正」です。

模試や過去問の結果を見るときに、ついつい「でもこの子は本番に強いから」「この学校とは相性がいいから」と、評価を上方修正してしまうことってありませんか?実はこれ、どのご家庭でも、どんな先生でも、誰にでも起こりうる“希望的観測”の罠なんです。


■ 教え子補正、過去問補正…

  • 「国語の記述、これは丸もらえるかも」

  • 「この学校の算数、合ってる気がする」

  • 「1月の模試が悪かったけど、きっと今回は本気出すはず」

すべて“我が子補正”の一種です。しかもそれを裏付けるように、たまたま解いた過去問が高得点だったりすると、「これはいける!」という確信に近い期待になってしまいます。

でも、ちょっと待ってください。

その高得点の年、実は平均点がとても高かった“当たり年”かもしれません。あるいは、たまたま解きやすい出題傾向だっただけかもしれません。


■ 強気の判断=悪ではない。でも“受験校を減らす”のは危険!

「もう少し上の学校も受けてみたい」「やっぱりこのレベルも狙えそうだ」そんなチャレンジ精神は大歓迎です。

でも、それと引き換えに安全校を削るのはリスクが高い。

  • チャレンジ校を増やすのはOK

  • でも、安全校・準本命校は削らない

  • そして、「いざとなったら受ける」学校は、あらかじめ出願だけしておく

これが、「補正」とうまく付き合う大人の併願戦略です。


■ 実例:「1月に出願が間に合わなかった話」

実際にあったご家庭で、「まさかここまで崩れるとは…」というスランプに陥った子がいました。1月に調子を崩し、急きょ別の学校を受けることになったのですが、「出願していなかった」ために受験ができなかったのです。

MEMO

  • 「強気」はいい。でも「受験校を絞りすぎ」は危険。

  • 出願は「多めに準備」しておくのが鉄則。

  • 行かない学校を削るのは簡単。でも、あとから増やすのは本当に大変!


⑥ 過去問演習では「受験者平均点」を見逃すな!

「この過去問、すごく難しかった…」「合格最低点まで届かなかった…」

過去問演習でこうした感想が出ると、不安になりますよね。でも、ちょっと冷静に「年度ごとの平均点」を見てみてください。


■ 平均点はその年の“温度”を教えてくれる

同じ学校の同じ入試でも、年度によって問題の難易度は大きく異なります。

  • 算数の出題傾向が突然変わった

  • 記述問題が多かった

  • 時間配分が難しかった

こういった年度は、受験者平均点がガクンと下がっていることが多い。

逆に、平均点が70点台の年は「やさしめ」だったと読み取れます。つまり、どの年度を最初に解くかで、「その学校との相性」の印象が大きく変わってしまうんです。


■ 「最初の印象」で判断してしまわないために

「初回でズタボロだと、もうやりたくない」これは子どもに限らず、大人でもそうですよね。

だから、最初の過去問は“平均点が標準的な年”を選ぶのがおすすめ。いきなり難しい年を当ててしまうと、「この学校ダメかも…」という先入観が芽生えてしまいます。

また、子どもに「この年は難しいからね」と言うのも逆効果。あえて説明せず、「とりあえず全力で解いてみよう」というスタンスがベストです。

MEMO

  • 「平均点65前後」が“標準年”の目安

  • 難しい年は「あとまわし」や「力試し用」に使う

  • 子どもには“先入観”を与えないよう工夫!


⑦ 子どもの志望は“ある日突然”変わる!

そして最後の話題は――

併願を組むうえで、最も予測不能で、かつ最も重要な要素。

それが「子どもの気持ちの変化」です。


■ 志望校って、そんなことで変わるの?

  • 「制服がかわいかった」

  • 「部活が強そうだった」

  • 「学校説明会で先輩が優しかった」

  • 「友だちも受けるって言ってた」

こういう理由で志望が変わるの?…と思うかもしれませんが、それが子どもなんです。

特に受験直前期の11月〜1月にかけて、気持ちが大きく揺れ動く子は少なくありません。


■ 実例:「野球部→サッカー部に転身」

以前の教え子で、「絶対に野球部に入りたいから早実!」と断言していた男の子がいました。ところが最終的に選んだのは、なんと麻布。しかも、入ったのはサッカー部(笑)

親も私も驚きましたが、入試本番直前に「自分のやりたいことが見えた」と語っていたのが印象的でした。


■ だからこそ、選択肢は“広め”に持っておこう

子どもは、変わります。

「最初に志望を決めた=最後まで貫く」ではなく、柔軟に対応できる準備をしておくことが何より大切。

「この学校、行くつもりはないけど、出願だけしておく」「説明会だけは行っておく」「併願パターンを複数考えておく」

これが、“ある日突然”に備える、賢い併願戦略です。

MEMO

  • 子どもの気持ちは入試直前でも変わる!

  • 「感覚」で決めるタイプには、選択肢を広く持たせて

  • 5年生のうちは「学校を体感する機会」を増やそう!


【まとめ】受験とは「変化」と「ゆらぎ」を受け入れること

7つの「すべらない話」、いかがでしたか?

受験は情報戦であると同時に、“気持ち”と“現実”を行き来する繊細なバランスの上に成り立っています。だからこそ、計画と柔軟性、情報と気持ち、戦略と直感――そのすべてを併せ持つ併願戦略を、考えていきましょう。


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