【第1回】「過去問演習」って何から始めればいい?
- akira/中学受験Walker

- 2025年8月26日
- 読了時間: 5分
―“やり方次第で結果が変わる”中学受験・過去問完全攻略ガイド【準備編】―
こんにちは、首都圏で中学受験塾の教室運営をしておりますakiraです。
いよいよ夏も終盤戦。6年生の皆さんにとっては、いよいよ“過去問演習”が本格化する時期に入ってきましたね。
でも、こんな悩み、ありませんか?
「過去問って、いつから始めたらいいの?」
「どうやって解けばいいのか、よくわからない…」
「とりあえず解いてみたけど、全然点数が取れなくて不安…」
そう、過去問演習って“ただ解けばいい”わけではないんです。やり方を間違えると、せっかくの時間と労力がムダになることも…。
そこで今回から2回にわたって、「中学受験の過去問演習で本当に大切なこと」を丁寧にお伝えします。第1回のテーマは《準備とスタートの仕方》。これを押さえておけば、2学期以降の過去問演習がまったく違ったものになりますよ。
①「できる限り“実物レイアウト”でやる」が鉄則!
まず、いちばん大事なこと。それは「本番と同じ形式・見た目で解く」という意識です。
過去問演習というと「とりあえず問題を解いて、点数を見て…」と考えるご家庭も多いのですが、それだけでは足りません。
過去問は“単なる問題集”ではなく、“本番の模擬体験”です。内容だけでなく、紙面の構成・字の大きさ・余白・注意書きの指示文に至るまで、すべてが「その学校らしさ」を反映しています。
■ たとえばこんな違いが…
算数の問題:行間が狭いと計算ミスが増える
国語の記述欄:マスの有無や文字数の指定に差がある
理科・社会:設問ごとの記号や図の配置、選択肢の量も学校ごとにクセがある
特に算数では、「紙面にどれだけの計算スペースがあるか」が子どもにとって死活問題になります。ふだんのノートではうまくいっていたのに、実物レイアウトでは式がはみ出す、ひっ算が曲がってしまう…ということもよくあります。
■ 対策としておすすめなのは:
「自由帳」や「白紙ルーズリーフ」で“マス目なし”の練習
本番と同じ問題冊子を学校説明会で手に入れる(PDFで公開している学校もあります)
コピーを使うときは、「表紙」「注意書き」まで含めて印刷!
受験に向けての“リハーサル”と考えれば、形式を揃える重要性がわかりますよね。
(四谷大塚の過去問ダウンロードサイトもおすすめ)
女子学院や吉祥女子など問題用紙や解答用紙の傾向が変わった学校もあるので、その場合は過去のレイアウトをあまり気にする必要はありません。
②「学校のホームページ」を制する者が、過去問を制す!
過去問演習で伸びる子と、伸び悩む子。その差のひとつが、「情報収集の深さ」にあります。
今は塾よりも、むしろ“学校の公式HP”のほうがリアルタイムで正確な情報を出してくれている時代。過去問の扱い方にも関わる重要なヒントが、そこに詰まっています。
■ こんな情報が載っていることも:
合格者平均点、受験者平均点、合格最低点
記述問題の採点基準や模範解答
「この分野から出題予定」といったジャンルの予告
たとえば、吉祥女子や鷗友学園などは、記述問題の採点方針や記述例まで公開してくれています。これは本当にありがたい。
一方、「偏差値50前後だから、情報はないんじゃない?」という誤解もありますが、実はその逆。中堅校ほどていねいに情報を公開してくれているケースも多いんです。
ぜひ、親子で一緒に学校HPをチェックしてみてください。きっと「へえ、こんなことまで書いてあるんだ!」という発見があるはずです。
③年度による「難易度差」に要注意!“1年目の印象”が命取りになることも
これもとてもよくあるケースです。
「第一志望の過去問、1年分解いてみたら、ボロボロで…」「うちの子には無理かも…と落ち込んでしまった」
でも、その年だけが“異常に難しかった”という可能性は大いにあります。過去問には、どうしても「年度による波」があるのです。2025年の海陽中等の算数と理科は平均点がかなり低かったです。(おそらく来年は平均点が上がるので問題の難易度も変わるでしょう。)
■ 見極めポイント:
国語の記述分量や選択肢の構成に違いがないか?
算数の計算問題と応用問題の比率はどうか?
理社の「用語記述」の量、グラフや表の出方は?
一発勝負で「合わない」と判断してしまうのはもったいない。受験生のやる気にも大きく影響してしまうため、最初に解く年度はとても大事です。
■ 進め方のコツ:
押さえ校・併願校のやさしめの年からスタートし、成功体験を積む
難度のバランスを見て「解きやすい年」から本命校に入っていく
本命校の難しすぎる年は最後にまわす(でも解かないのはNG)
「最初の1年分」が「その学校との出会い方」になります。良いスタートを切れるよう、慎重に選びたいですね。
まとめ:「過去問=“対話”のスタートライン」
過去問演習を始めるということは、「いよいよ受験がリアルになる」ということでもあります。
点数を取ることが目的ではなく、その学校の出題に“慣れ”、“クセ”を知り、“自分なりの戦い方”を見つけていくプロセス。
そのためには、「形式を揃える」「情報を集める」「慎重にスタートを切る」ことが欠かせません。
次回は【第2回:過去問演習の実践・ふり返り編】をお届けします。復習の質を高める方法、スケジュールの立て方、子どもとの向き合い方まで、さらに実践的なノウハウを掘り下げていきます。どうぞお楽しみに!






