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「ゆる受験」という選択肢と、苦手単元を克服する親の関わり方——多様化する中学受験の今



こんにちは、ユウキです。「4教科すべてを鍛え抜かないと中学受験はできない」——このイメージ、まだお持ちではありませんか? もしそうなら、今の中学受験事情は、あなたの想像より大きく変わっているかもしれません。


今週、東洋経済が報じた「ネオ中受」の特集と、桜井信一氏による算数の苦手単元に関するコラムを読み、私は「中学受験の間口が広がる一方で、基礎力の重要性は変わらない」という、一見矛盾するような現実を改めて感じました。今日はこの2つのトピックを軸に、保護者の皆さんと一緒に考えてみたいと思います。



「ゆる受験」「マイペース受験」が広がる背景


かつて中学受験といえば、「小3・4から大手塾に通い、小6では週4〜5日、4教科をまんべんなくひたすら鍛え、偏差値で競うもの」でした。しかし今、その常識は大きく変わり始めています。「ゆる受験」「マイペース受験」がじわじわと広がっているのです。


東洋経済の記事では、「わが子は小学生時点で大量の課題をこなして学ぶことに向いていない」「好きな習い事を続け、バランスのよい時間配分で受験したい」「英語が好きで小さい頃から少しずつ勉強していて、できればそれを活かしたい」「共働きで、みっちりと親が伴走をすることが難しい」といった理由から、ハードな中学受験に取り組むことに躊躇している家庭も多い、と指摘されています。


では、こうした家庭にはどんな選択肢があるのでしょうか。


近年、さまざまな入試形態を導入し、その門戸を開いた学校が増加しており、戦略次第で入試のための勉強時間を大きく削減する、あるいは各自の適性を生かして負担を減らすことが可能になっています。


ONETES(旧首都圏模試センター)によると、「思考力型入試・プログラミング入試・プレゼン型入試など、これまでにない新たな入試が年々増えてきて」おり、新しい入試はもはや一部の特殊な学校の試みではなく、中学受験市場の1つの潮流になっています。


ただし、「ゆる受験」と聞くと、「本気ではない受験」「楽をする受験」と受け取る人もいるかもしれませんが、そんなに「ウマい話」はありません。


これは私も強調しておきたいポイントです。「ゆる受験」とは「何も準備しなくていい受験」ではなく、「子どもの特性に合わせた戦略的な受験」なのです。




旅人算・ニュートン算——「みんなが苦手」だからこそ親の出番


一方で、4教科型の受験を選ぶご家庭にとって、算数の特殊算は依然として大きな壁です。今週、桜井信一氏のコラムでは、旅人算とニュートン算の克服法が紹介されていました。


旅人算が苦手という子は多いと思います。「動いているからよくわからなくなっちゃう…」そう言うのです。


桜井氏はこう分析しています。


片方のことを考えている間にもう片方も動いているものですから、一体どっちを見たらいいんだ!となってしまうのです。


では、どうすれば克服できるのか。桜井氏の提案は明快です。

多くの中学受験生が「こんなのなくなってしまえ!」と思っている旅人算の正体、実は「ある時間」という瞬間で考えると止まっているのです。例えば8時に出発した2人は8時5分のその瞬間は止まっています。


試しに出発からゴールまで、2人がどこにいるかを1分刻みで表にして書いてみると気づきます。動き続けているように思ってしまう旅人算も、ある瞬間、ある瞬間を捉えると動いていないのです。



ニュートン算についても、桜井氏は身近な例えで説明しています。

「毎月のお小遣いが500円とするだろ。でも800円使ってしまう。いくら足りない? そう毎月300円足りない。その子は足りない300円をどうしているか。貯金箱を割って300円取り出しているわけだ。するとその貯金はいつ底をつくか?」



実はニュートン算の仕組みは入ってくるより多く使ってしまう計算のできない子そのもので、貯金が底をついたとき、この話は終了する。ここがわかってないのです。行列は夕方までずっと続く、終わりの見えない状態と思っているのです。旅人算もニュートン算も話の終わりがあります。




適性検査型入試という「第三の選択肢」


「ゆる受験」の受け皿として注目されているのが、私立中学の適性検査型入試です。


グループワークを課して問題解決力やコミュニケーション力をはかったり、プレゼンテーションの能力を評価したりする、新タイプの入試が行われている学校もあります。


適性検査型入試といっても学校により出題傾向は異なり、「小石川型」「両国型」「白鷗型」「区立九段型」などとして、特定の公立中学校との併願を意識した出題を行う私立校もあります。


「公立一貫だけでは一発勝負で不安」「私立も"適性型"で受けられる?」——ここ数年、こうした声に応える形で首都圏にある約300の私立校のうち半数近くで導入されています。



保護者の皆さまへのアドバイス


今日お伝えした内容を踏まえ、この時期に保護者の皆さんにお伝えしたいことが3つあります。


1. 「わが子に合った受験スタイル」を冷静に見極める


「ゆる受験」が広がっているとはいえ、すべての子どもに向いているわけではありません。4教科を幅広く学ぶことで伸びる子もいれば、得意分野を深掘りすることで輝く子もいます。大切なのは「世間で流行っているから」ではなく、「わが子の特性に合っているか」で判断することです。



2. 苦手単元は「概念の理解」から始める


旅人算やニュートン算が苦手なお子さんに、いきなり問題演習を増やしても効果は薄いでしょう。桜井氏が示したように、「なぜ動いているように見えるのか」「話の終わりはどこか」という概念レベルでの理解が先です。保護者が一緒に「1分刻みの表」を作ってみる、お小遣いの例えで説明してみる——こうした関わりが、塾の授業以上に効くことがあります。



3. 入試形態の多様化を「情報収集のチャンス」と捉える


適性検査型、思考力型、英語入試、プログラミング入試……選択肢が増えたことは、情報収集の負担増でもあります。しかし、これを「わが子の強みを活かせる学校を見つけるチャンス」と前向きに捉えてください。夏休み前のこの時期は、学校説明会も増えてきます。複数の入試形態を設けている学校の説明会に足を運び、実際の出題傾向や求める生徒像を確認してみてはいかがでしょうか。


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中学受験の形は確実に変わりつつあります。しかし、「子どもの成長を願う」という親の思いは、いつの時代も変わりません。多様化する選択肢の中から、わが子に合った道を見つける——その伴走者として、私もこれからも情報をお届けしていきます。



参考リンク



中学受験のお役立ち動画


中学受験スリースターズでは、受験のプロが解説する動画コンテンツを多数公開しています。学習法・志望校選び・科目別対策・保護者のサポート術など、保護者の皆さまの不安解消や戦略立案にお役立ていただける内容ばかりです。



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