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歴史ラジオの実況中継 第17回 大正時代

  • 執筆者の写真: Shun
    Shun
  • 2024年1月2日
  • 読了時間: 4分

更新日:5月13日




【歴史解説】大正時代を完全攻略!「大戦景気」と「大正デモクラシー」の光と影

皆さん、こんにちは。今回は大正時代について解説します。大正時代は約15年と短い期間ですが、明治と昭和を繋ぐ非常に重要な時代です。入試やテストでは、世界規模の大きな戦争(第一次世界大戦)と、国内の民主主義を求める動き(大正デモクラシー)がセットで問われます。

「なぜこの出来事が起きたのか?」という因果関係を意識しながら、一気に整理していきましょう!


1. 第一次世界大戦と日本の動き(1914年〜)

ヨーロッパを中心に始まったこの戦争は、当時の新兵器(戦車、潜水艦、飛行機、毒ガス)の導入により、4年間にわたる悲惨な長期戦となりました。


① サラエボ事件から世界大戦へ

  • きっかけ:1914年、オーストリアの皇太子が暗殺された「サラエボ事件」です。

  • 対立構造同盟国(ドイツ、オーストリア) vs 連合国(イギリス、フランス、ロシア、後にアメリカなど)。


② 日本の参戦と「二十一か条の要求」

日本は日英同盟を理由に連合国側で参戦。直接ヨーロッパへは行かず、アジアにあるドイツの拠点を攻めました。

  • 二十一か条の要求(1915年):ヨーロッパ諸国が戦争に追われている隙に、日本は中国(中華民国)に対し、満州の権益延長などを突きつけました。これが後の激しい排日運動(五・四運動)に繋がります。


2. 大戦後の世界:国際連盟と平和への願い

戦争が終わると、二度と惨劇を繰り返さないための仕組みが作られました。


① ベルサイユ条約(1919年)

パリで結ばれた講和条約です。敗戦国ドイツは莫大な賠償金を科せられました。日本は戦勝国として、ドイツが持っていた中国の権益や南洋諸島を引き継ぎました。


② 国際連盟(1920年)

アメリカのウィルソン大統領の提唱で発足しました。

  • 本部はスイスのジュネーブ(永世中立国)。

  • 問題点:肝心のアメリカが議会の反対で不参加、さらにドイツやソ連(社会主義を警戒されたため)も当初は除外されていたため、実効性に欠けました。

  • 日本人の活躍新渡戸稲造が事務次長として活躍しました。


3. 国内の変容:大戦景気から関東大震災へ

① 大戦景気と成金の登場

戦争の主戦場とならなかった日本は、ヨーロッパへ軍需品や生活物資を輸出して大儲けしました(大戦景気)。

  • 成金:短期間で一気に大金持ちになった人々。

  • 重化学工業への転換:農業国から工業国へと大きく変化し、工場の動力も蒸気から電力へと移り変わりました。


② 関東大震災(1923年9月1日)

好景気後の不景気に追い打ちをかけたのがこの大地震です。

  • 被害:お昼時の発生だったため火災が広がり、10万人以上が犠牲に。

  • 混乱:根拠のない噂により、朝鮮人や社会主義者が殺害される悲劇も起きました。


4. 大正デモクラシー:民主主義への叫び

「天皇主権の憲法の下でも、国民の幸福のために政治を行うべきだ」という民主主義的な動きが強まりました。

① 吉野作造と「民本主義」

政治学者の吉野作造が唱えた考え方です。主権者が天皇であっても、政治の目的は民衆にあるべきだとするこの理論が、大正デモクラシーの支えとなりました。


② 米騒動と原敬(はらたかし)内閣

  • 米騒動(1918年):シベリア出兵を見越した商人の買い占めで米価が高騰し、富山県の主婦から始まった抗議行動が全国へ波及。

  • 平民宰相:騒動の責任で倒れた内閣に代わり、爵位を持たない原敬が初めての本格的な政党内閣(議会の多数党による内閣)を組織しました。


③ 普通選挙法と治安維持法(1925年)

ここがセットで最頻出です!加藤高明内閣の時に成立しました。

  • 普通選挙法:納税額による制限を撤廃し、満25歳以上のすべての男子に選挙権を付与。

  • 治安維持法:ロシア革命の影響(社会主義)を恐れ、国体(天皇制)を変えようとする動きを取り締まるために制定。

  • ポイント:権利の拡大(普通選挙)と、思想の取り締まり(治安維持法)が同時に行われたことを押さえましょう。


5. 社会運動と文化の変化

  • 全国水平社(1922年):被差別部落の人々が京都で結成。「水平社宣言」を出し、自ら差別をなくす運動を開始。

  • 女性解放運動平塚らいてう(雑誌『青鞜』)や市川房枝が、女性の地位向上や参政権を求めて活動。

  • 市民生活の変化:サラリーマンや職業婦人が登場。デパート、地下鉄、そして1925年のラジオ放送開始により、情報がリアルタイムで伝わる時代になりました。


まとめ

大正時代は「1925年」が大きなターニングポイントです。普通選挙が始まり、ラジオ放送が始まったこの年に、大正の自由な空気はピークを迎え、翌年からの激動の昭和へと続いていきます。

「自由な大正」から「戦争の昭和」へ、なぜ時代が動いてしまったのか。次回はその背景にある世界恐慌や不景気に注目して見ていきましょう。志望校合格に向けて、一歩ずつ進んでいきましょう!



【参考文献】四谷大塚発行 予習シリーズ5年下

【著者】鈴木 俊(すずき しゅん)




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