合不合判定テストに対する対策(社会)
- 倉田 宙
- 2024年12月2日
- 読了時間: 8分
12月1日で全6回あった2025組の合不合判定テストがすべて終了しました。今後の主要模試は来週12月8日の首都圏模試のみとなります。
「合不合判定テストで社会が足を引っ張る」というお声をよくいただきます。基本的に私がお返しするのは決まった文言なのですが、なぜ合不合判定テストが難しいのかについて、まずはお話しします。
結論の「対策」だけ知りたい方はシークバーを大きく下げて横線が一本引かれているところまで下げていただければと思います。また、2025生で今からの対策が必要という方は二本目の横線まで下げていただければある程度今までにやってきた対策をお伝えします。また、小4のお子様をお持ちの方でたまたまこの記事を見ていただいた方は赤字の部分だけでも見ていただければと思います。
まず、よく伺うのが「予習シリーズの対策テストではいい点が取れたのに」という「組分け対策」と同じ文言です。結論から申し上げますと、予習シリーズに付属している合不合判定対策テストは本番よりだいぶ簡単めに作られています。
どう難しくしているかというと、
① 漢字指定を増やす
② 選択肢を単語ではなく文章または一問一答にする
③ 「あるある」の誤答選択肢を増やす
④ 「くんで」つまり「完答」の問題を増やし、2個目の問題を難しくする
辺りが真っ先に思いつきます。では個別に解説していきましょう
① まず、漢字指定にするだけでAコースからBコースの生徒を倒すことができます。勉強が面倒くさいと感じているお子様や普段から漢字と知識、そしてことばが結びついていないお子様は漢字を嫌い、楽できるところは平仮名で書こうとします。漢字指定にすることでそれらを咎めることができ、漢字が苦手なお子様は今更の対策も不可能、という形になります。
② そして、選択肢問題を文章にすることで単純な単語知識ではなく単語の意味や単語の使われ方までしっかり聞くことができます。AコースYTやカリテでは問題の正答率を上げるために一問一答の問題をわざと選択肢問題にして言葉を思い出してもらうように作っている問題もありますが、基本的にそれだけの知識で取れる得点は合不合判定テストにおいては基本問題を含めて20点が限界です。
③ この問題を作ったら誤答の選択肢はこれを入れるよね、という作問者の決まり文句と言っていいような誘導選択肢が多数あります。合不合はこれのオンパレードで、生半可な理解度で臨むと似た用語が入っている選択肢を安易に選んでしまうように作っています。ここは60点を超えてくるあたりからの得点の伸び悩んでいるお子様にとっての鬼門になりえます。実は、これは5年下の歴史の時点から始まっていました。5年上の地理までは単純にグループで用語を形作れていれば80点あたりまで望めるように作られていましたが、歴史になると用語説明が入るようになり、より深い理解が必要になります。公民も同様で、似た用語がたくさんあるため混同しやすいです。作問者はそこを狙ってきます。
④ これは五年上巻で問題数が50問になってからずっとそうですよね。お子様によっては一向に解き終わらない場合もあります。処理速度を上げるのみ。読むスピードは上がらないので判断のスピードを上げる訓練が大事です。そのためには③の「あるある」をしっかり授業のこぼれ話から聞いておくことが大事になります。
さて、ではどうすれば合不合の点数は上がるのか。
私の答えは「テストの点数を上げに行く勉強をしないこと」につきます。特に今まで「組分けに向けて組分け週だけ勉強量が増えていたお子様」が特に合不合で躓きがちなのですが、当然、それまで得た知識が付け焼刃であったことが原因となります。ですから、普段からの勉強をしっかり取り組む必要があった、ということになるわけです。目先のクラスにも目がくらみがちですが、最終目的は「合不合」や「組分けテスト」ではないことに注意が必要です。
しかし、既に6年生になってしまったお子様の場合、それが難しいからこそのご相談なので、ここからはまじめに「社会の地力をどのように上げていくか」を6年の前期・後期に分けて説明していきます。
① 6年前期
前期は合不合の出題傾向として未修の公民分野は出題しないということを徹底しています。ですので、目先の得点を目指すのであれば公民分野の整備が最も手っ取り早い安定した得点力向上につながります。一方で、これまでに地理や歴史での取りこぼしが多い場合は以下の教材での復習を定期的に実施する必要がありますが、ここで最も大事なのは「お子様の意志で取り組む状態に持っていくこと」です。今更親にやらされている勉強での成績向上効果は薄いどころか、ある程度分かっている問題がある場合でも、ほとんど抜け落ちている場合でも、お子様の復習に対するモチベーションの低下が最も懸念される事項となります。ですから、受験に向けて、「うちの子エンジンかからないんです」ではなく、保護者様が主導で「学校見学」や「志望校調べをしている」ことをお子様にも認識してもらい、受験を「自分ごと」にさせましょう。さて話を戻しまして、重症度別におすすめの教材をピックアップしました。
A 5年上下巻演習問題集まとめてみよう(1月の志望校判定テストで明らかにどちらかの成績が悪い)
B SAPIXの白地図・年表トレーニング(なんとなく頑張っているように見えるが一向に上向かない)
C 四科のまとめ該当範囲(計画的に復習すればいいかな)
この三つが個人的には有用な単元別復習教材になります。
一つずつ説明すると、
A 完全に基礎知識が抜け落ちている場合はしっかり補足しなおすことが大事になります。反復が最も効果的です。
B ある程度入っているけど聞かれ方が変わると…の場合は一転してSAPIX教材かつ「白地図」「年表」という新たな軸に頼ってみましょう。視点を変えた問題にも対応できるようにするにはこれが効果的になります。
C 単元ごとに埋めてもよいですし、週に何単元という形で進めても構いません。ABCどれにも言えることですが、しっかり時間を作って復習することが大事になります。が、多く裂いて週1時間が限界でしょう。それ以上は過負荷だと考えます。
そして、最もお勧めの勉強法としては6年頭の受験休みの機関に5年の組分けで間違えた問題だけをもう一度リトライして完全に定着させる
個人的にはこれが最良の方法だと考えています。50点未満の場合は正答率を見て問題数を調整することが大事ですが、せっかく間違えた問題ですから、復習することが大事になります。
② 6年後期
後期は全範囲からの出題になりますので、基本的に「対策」は不可能でただ付け焼刃をつけるだけになります。ですから、ここでできなかったことをしっかり定着させることが最も大事になります。ここでもお子様には「この単元を勉強するのはこれで最後になる」という強い意志を持たせる必要があるでしょう。過去問は別として、授業で勉強する内容、テスト対策の内容がすべて最後のインプットタイムだとしっかり認識させてある程度「焦らせる」ことも大事だと感じます。
① 演習問題集の「基本問題チェック」を毎回しっかり取り組む
② 予習シリーズの「まとめ」ページで「知らない・忘れていたところだけ」マークする
③ 合不合の③④⑤➅のどれか1回ずつで予習シリーズの「最終チェック」を1回ずつ取り組む
これらは並行して取り組むことが可能だと言えます。これらとテスト対策で週1時間~1時間半社会につぎ込めればもう多いくらいかなあと考えております。
なにせ、6年後期の学習は半分以上が過去問関連の取り組みになっているでしょうから…
さて、合不合がすべて終了している2025組で明らかに社会に難がある場合はまず保護者様がやるべきことが2つあり、
①お子様の苦手分野、苦手出題傾向をつかむこと
(合不合であればSP表から割り出せます)
②志望校の頻出分野、出題傾向をつかむこと
(歴史はテーマ史なのか通史なのか、地理は系統地理か地方別か、公民は頻出分野があるかを声の教育者の過去問の初めのページに簡単に書いています)
この二つです。正直いまから全単元やるのは不可能なので、単元を絞る必要があります。
単元を絞ったうえで、6年前期、6年後期の欄で紹介した教材を適宜使い分けて対策することが大事です。そのためには今回の合不合を踏まえて、最後にお子様と受験プランに関しての話し合いをするなかで、改めて、必要な単元について一緒に考える時間を取るのが良いと思います。ここでも「お子様が納得して自分から取り組む」ように仕向けることがとても大事になってきます。
お子様もそろそろ危機感を持っていることでしょうから(持っていない鋼メンタルも2~3割いらっしゃいます)その対策をする重要性を理解できることでしょう。特に超熱望校の頻出分野が苦手単元だったらさすがに対策をしぶしぶでもするでしょう。
ただし、最後に非常に失礼な補足をすると、お子様が鋼メンタルをお持ちの場合、「その分野が本番で出たら縁がなかった」と割り切ることも大事です。自分の苦手分野を把握してなおこの時期に対策をしないお子様は悪い意味でその覚悟ができているか、厳しい言葉になりますが、中学受験を「苦い教訓」とすべき地点に立っています。保護者様だけが不安になってメンタルを削ったり喧嘩にするより、今のお子様にできないことを無理強いしないで平穏に過ごす方が双方にメリットがあると考えております。
12月1日深夜に2時間で作った文章なので、まだ抜けがたくさんあるかと思います。
是非、気になる点などはコメントや個人メッセージで送っていただければと思います。
あと少し、一緒に頑張っていきましょう。






