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闇夜と戦う6年後期

合不合判定テストが終わり、成績に一喜一憂していらっしゃる方もいらっしゃると思います。

しかし、このサロンの意識の高い皆様にはしっかり理解していただきたいのは「合不合判定テストはあくまでもう『合不合判定テスト』でしかない」ということです。

その問題はある程度のレベルの入試本番で出題されることを想定した問題であることは確かではありますし、社会などは単純な一問一答の知識だけでなく、傍線部の用語を理解したうえで、関連用語から設問の正答を導き出す問題や先日コメントしました知識ではなく単なる読解問題など、多岐にわたる出題が為されています。しかし、個々の皆様の志望校の入試問題「本番」でもなければ、その学校の過去問ですらないテストであるという点をしっかりご理解いただきたいです。

だからこそ、悪かった時は「どの問題、単元が抜けていたのか」をしっかり分析し、補強をする。良かった時も慢心させずあくまで過程にすぎないことを徹底させる。これをしっかり続けていただきたいと思っています。


そして、ここからはほとんどの校舎でクラスが固定されますが、固定する理由は担当との連携強化です。同じ担当が過去問をチェックし続けることでその子のための適切なアドバイスができるようにということを意識しています。特殊事例ではあると思いますが私も、後期の授業ではYT過去問のみならず、国語の授業答案をスキャンして設問ごとの長所短所をさらに把握できるように努めますし、夏期講習でのテストを踏まえて生徒ごとに抜き打ちテストの難易度や単元を変えて個々人のレベルアップを図ることもあります。(給料は同じですから手当も何もつきません。完全に私の好みだけでやっていて、時間的な負担があり本当にキツいので、私は受験学年を隔年でしか持たないように上長にコマを組んでいただいています。)

正直なところ、こういった授業外のサポートの有無などは最後の講師ガチャ要素ともいえるかもしれません。

入試直前になるにつれて、「自分の子供が自分の力で戦わなければならない」ということに対する親の無力感や、この勉強をしていることが志望校合格に結びつくのかなど様々な不安が今まで以上に具体化されてくると思います。

その暗闇を乗り越える糸口の一つが担当講師との連携です。だからこそ、同じ担当でがっちりと固めきって夏以降を乗り切っていくという形になります。


ここからは暗闇の闇の部分を事例として紹介します。

大規模校舎になってくると超法規的措置として1回の合不合判定で特別に成績が良かったことによるクラスアップを行う校舎もありますが、その校舎でもクラスを上げたにもかかわらず(クラスアップによる慢心などが原因かはわかりませんが)成績が低迷し、結局志望校に引っかかることができなかったという事例もあります。嫌でもこの時期にクラスアップしてきた生徒あるいは転塾してきた生徒は目立つということがあること、あるいは担当講師が変わって学習のテンポが崩れてしまったことなどがあるでしょうか。

一番ひどかった事例として(着色して「抑えて」表現します)は「あの子は特別にクラス上がってきた」という形で目だったことによって陰湿なイジメが起き、耐えられなくなって元のクラスに戻ったものの今度は元のクラスの子からも「なんで戻ってきたんだよ」という形で完全に居場所を失ってしまい、「最も信頼できて相談できる担当講師」も作れず、ママ友界隈(同じ小学校もいる)でも話題の的になってしまったことで親子ともに参ってしまい中学受験自体を断念し住居の引っ越しまでする形になったという最悪の事例を小耳に挟んでいます。転塾という選択肢もあったかもしれませんし、生徒を守れなかった校舎にも責任があるともいえますが、保護者様のストレスにも似た形で、お子様たちも恐ろしいほどのストレスを抱え、体調を崩しがちになったり、ストレスのはけ口を探し始める子が現れ、いじめが横行したりすることもあり、上記の事例の生徒はそのストレスの格好のはけ口にされてしまったということです。超法規的なクラスアップは、良くも悪くも「目立つ」という危険性を孕んでいます。

 中受界隈の「こんな話がある」ということは知っていても「まさかうちの子が」は平気で起きますし、時には事実は小説より奇なりで上記のようなケースもあります。私はピカピカの新人の頃に直前期で大きな失敗をしている経験から、それぞれを「個々の事例」として捉えるために『二月の勝者』に代表されるものでのケーススタディをあえて遠ざけています。もちろん講師の多くはある程度「型」を知るためにこういったものには手を付けているであろうことも知っていますが、それによって保護者様にとっての「うちの子」への対応ではなく「こんなケース」への対応になってしまうことを私は恐れています。


 これから「何を目指せばよいのか」という中期目標を見つけづらくなる本当の暗闇へ突入していく中で、それぞれ違った人間である担当講師との連携、信頼関係は少なからず皆様の力になると考えています。私もこのサイトでの様々な投稿を通じて、皆様の力に少しでもなれればと、そう感じています。


暗い話になって申し訳ございません。お子様自身にはコントロールしようもない事象も含めて「まさかうちの子が」の可能性はどの生徒にも潜んでいます。


一緒に、明るい「一つの光」を目指して進んでいきましょう。

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