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執筆者の写真大谷琢也

国語の学力を伸ばすためには?⑭<論理力・物語文>



中学受験Three Starsの国語担当、大谷です。

「国語の学力を伸ばすためには?」をテーマにしたブログ第14回です。


【物語文を解くロジック】

その4.行動・表情・セリフを心情語に言い換える



「うちの子は物語文が苦手で…。登場人物の気持ちがなかなか理解できないみたいなんです」という相談をよくいただきます。

この原因は大きく2つあると分析しています。

① 読書量が少ないため、「こういうシーンではこういう気持ちになっていた」というインプットが足りない

② 語彙力が少ないため、「こういうシーンではこういう気持ちになっている」という言語化ができない


①も②も、解決策は「本を読みましょう」です。低学年のうちから本を読む習慣をつけましょう。絵本でも良いですね。

とはいえ、小5小6の生徒さんからすれば「いまさらそんなこと言われても…」「読書する時間なんてないし…」と思ってしまうことでしょう。


そこで、「少なくとも基本問題だけは確実に得点する!」ためのロジックが、「行動・表情・セリフを心情語に言い換える」です。



皆さん一度はこんな疑問をもったことがありますよね。

「下線部の主人公の気持ちを答えなさい、と言うけど、この時の主人公の気持ちなんて筆者しか分からないんじゃない?」


入試問題をその本の筆者に解いてもらったところ、「この時の主人公の気持ちはこういうんじゃないんだよな…」と言っていた、なんて話もあります。


それなのに、なんで作問できて解答を作れるのか?


言い訳みたいになりますが、国語の問題はだいたい「最も適したものを」と書いてあります。

つまり、「四択の中でベターなものはどれ?」と質問しているわけです。

そして、その「ベターなものを選ばせる」ために、作問時には必ず「解答根拠」を設定します。


「心情を答えさせる問題」において、その「解答根拠」は「行動・表情・セリフ」になります。


「この時の主人公は、耳まで真っ赤になっているよね?てことはどういう気持ち?そう、恥ずかしがっているんだよね」

という理屈でベターな解答を導かせたいわけです。


つまり、「心情を答えさせる問題」は、下線部やそのシーンに出てくる「行動・表情・セリフ」をチェックし、そのワードと置き換えることができる心情を選ぶもしくは記述すれば正解が出せます。

物語文が苦手な方は、まずこの作業を徹底することから始めてみましょう。


次回は、「行動・表情・セリフを心情語に言い換える」実践例を見ていきます。


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